ホームページやLPの制作を頼んで、デザインもほぼ決まった。そんなタイミングで、「やっぱりこのページを足したい」「この部分の流れを変えたい」と思うことは、めずらしくありません。社内で見せたら別の意見が出た、競合のサイトを見て気が変わった、事業の方針が少し変わった——理由はいろいろです。
変えたいと思うこと自体は、悪いことではありません。ただ、伝え方しだいで、そのあとの進み方が大きく変わります。この記事では、制作の途中で変更をお願いするときの伝え方を、そのまま使える例文つきでまとめます。
途中の変更が「重く」なりやすい理由
制作は、ざっくり言うと「構成(どんな順番で何を載せるか)→デザイン→実装(実際にページを組み立てる作業)」の順に進みます。くわしい流れはWeb制作を依頼したら、どう進む?でも紹介しています。
この順番があるので、あとの工程に進むほど、変更したときに戻る作業が増えます。
- 構成の段階なら、文章の並びを入れ替えるだけで済むことが多い
- デザインが決まったあとなら、デザインの作り直しが必要になる
- 実装が始まっていれば、デザインの修正と、組み立て直しの両方が必要になる
同じ「この部分を変えたい」でも、いつ言うかで、かかる手間がまったく違うのです。
制作の現場で、実際によくあること
これまで100件以上の制作に関わってきた中で、デザインが確定したあとに、実装の段階で修正が入ることはよくありました。内容は、文言の差し替えや、レイアウトの変更。いちばん大きいときは、新しいページを作ることもあります。
そして、その新しいページまで「予算内でお願いします」と言われることもありました。
また、ディレクターやデザイナーが作った構成とデザインに対して、あとから「気に入らないので、こうしてほしい」と変更が入ったこともあります。
どれも、依頼する側に悪気があるわけではありません。むしろ「もっと良くしたい」という気持ちから出てくるものです。だからこそ、変えたいと思ったときの伝え方で、お互いの負担を小さくできると思っています。
変更をお願いする前に、整理しておく3つのこと
① 何を、どう変えたいのか
「全体的にもう少し…」のようなお願いだと、制作者はどこから手をつければいいか分かりません。「どのページの、どの部分を、どう変えたいか」を書き出しておきます。
修正の伝え方そのものは、デザイン修正の伝え方と例文でくわしく紹介しています。
② なぜ変えたいのか
理由が分かると、制作者から「それなら、こういう直し方もあります」と、手間の少ない案が出てくることがあります。理由は一言でもいいので添えておくのがおすすめです。
③ 社内で決まったことなのか
「担当者は変えたいけれど、上の人はまだ見ていない」という状態で変更をお願いすると、あとでまた戻ることがあります。最終的にOKを出す人が見たうえでのお願いかを確かめておきましょう。社内の決め方は社内で意見がまとまらない:制作を止めない決め方も参考にしてください。
いきなり「変えてください」より、まず「どう変わるか」を聞く
いちばん伝えたいのは、ここです。変更をお願いするときは、「変えてください」と言い切る前に、「今から変えると、費用と日程はどう変わりますか?」と聞くのがおすすめです。
追加の費用がかかるのか、公開日がずれるのか。それを先に聞いておけば、「思ったより高いなら、今回は見送ろう」「公開後に回そう」と、依頼する側が選べます。
実は、この話は制作者の側からも切り出しにくいものです。私自身、追加の作業が出たときに「追加料金が発生してもいいのか」を聞くのは、クライアントとのやり取りの中で一番難しいと感じています。依頼する側から先に聞いてもらえると、話がずっと進めやすくなると思います。
そのまま使える例文
場面ごとに3つ用意しました。〇〇の部分を置き換えてください。
例文1:変更したいが、まず影響を聞きたいとき
件名:トップページの構成変更について(ご相談) 〇〇様 お世話になっております。〇〇の〇〇です。 現在進めていただいているトップページについて、 「〇〇」の部分を「〇〇」に変更したいと考えています。 理由は、〇〇のためです。 デザインが進んでいる段階かと思いますので、 変更する場合に、費用と公開日が どのくらい変わりそうか教えていただけますか。 内容によっては、公開後の対応にすることも 検討しますので、ご意見をいただけると助かります。 どうぞよろしくお願いいたします。
「公開後の対応にすることも検討します」と書いておくと、制作者も「今やる案」と「あとでやる案」を両方出しやすくなります。
例文2:ページを追加したいとき
件名:ページ追加のご相談 〇〇様 お世話になっております。〇〇の〇〇です。 当初の予定にはなかったのですが、 「〇〇」についてのページを1つ追加したいと考えています。 内容は、〇〇と〇〇を載せる想定です。 追加にあたって、お見積もりと、 公開日への影響を教えていただけますか。 原稿と写真は、〇月〇日までにこちらで用意できます。 ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
ページの追加は、最初の見積もりに入っていないことがほとんどです。「お見積もりを教えてください」と、こちらから書いておくと、制作者も金額を出しやすくなります。原稿や写真をいつ用意できるかも書いておくと、日程の話が早く進みます。
例文3:一度OKを出したものを、変えたいとき
件名:〇〇ページのデザインについて(再度のご相談) 〇〇様 お世話になっております。〇〇の〇〇です。 先日OKとお伝えした〇〇ページのデザインですが、 社内で確認したところ、〇〇の部分を 〇〇にしたいという意見が出ました。 一度OKをお出ししたあとで申し訳ありません。 変更が難しい場合や、追加の費用がかかる場合は、 遠慮なくお知らせください。 今回は〇〇(役職)も確認したうえでのお願いです。 どうぞよろしくお願いいたします。
「〇〇も確認したうえでのお願いです」の一文があると、「また変わるかもしれない」という制作者の不安が減ります。
変更を減らすために、最初にできること
途中の変更は、ゼロにはできません。それでも、最初の段階で決めておくと減らせることはあります。
- 修正は何回までか、どこからが追加料金かを契約の前に確認しておく(Web制作に契約書は必要?)
- 見積もりに何が入っていて、何が入っていないかを見ておく(相見積もりの比べ方)
- デザインを確認するときに、最終的にOKを出す人にも見てもらう
費用や契約の取り決めは、案件ごとに事情が違います。金額が大きいときや、契約の内容で迷うときは、専門家に相談することも考えてください。
よくある質問
小さな文言の修正でも、聞いたほうがいいですか?
誤字の修正や、一文の差し替え程度なら、ふつうの修正の範囲で対応してもらえることが多いです。ただ、数が多いときや、文章の量が大きく変わるときは、レイアウトの調整が必要になることがあります。迷ったら「この修正は今の範囲で大丈夫ですか」と一言添えておくと安心です。
変更を言い出すのが申し訳なくて、黙っていてもいいですか?
公開してから「やっぱり変えたい」となると、そのほうが手間も費用もかかりやすくなります。気になった時点で、早めに相談するほうが、結果的にお互いの負担は小さくなります。
まとめ
- 制作はあとの工程に進むほど、変更で戻る作業が増える
- お願いする前に「何を・なぜ・誰が決めたか」を整理する
- いきなり「変えてください」より、「費用と日程はどう変わりますか」を先に聞く
- 追加の話は、制作者の側からも切り出しにくい。依頼する側から聞いてもらえると助かる
「変えたい」と思うのは、サイトを良くしたいからこそです。その気持ちを、制作者と同じ方向を向いて伝えられると、変更はずっと進めやすくなります。
Sea Soundでは、制作者本人が直接やり取りをします。制作の途中で変えたくなったときの進め方に迷っている方も、無料相談からお気軽にどうぞ。