ホームページやLPの制作が進むと、ある日こんな連絡が届きます。
「テストサイトができました。ご確認をお願いします」
URLを開くと、できあがったばかりのページ。うれしい半面、「何を見ればいいの?」「どう返事をすればいいの?」と手が止まってしまう方は少なくありません。なんとなく眺めて「大丈夫そうです」と返し、公開してから間違いに気づく——これは避けたいところです。
この記事では、公開前の確認で見てほしいところと、そのまま使える返事の例文をまとめました。
テストサイトとは何か
テストサイトは、公開する前に、関係者だけが見られる場所に置いた本番そっくりのページです。検索にも出ないようにしてあることが多く、ここで直したいところを洗い出してから公開します。
公開後でも直すことはできますが、公開の直後は広告やチラシ、SNSから人が来はじめるタイミングです。間違いを直せるいちばん安全な時間が、この確認の期間だと考えてください。
制作全体の流れのなかでどこにあたるかは、Web制作の進み方と期間の目安でも紹介しています。
最初に見るのは「届くかどうか」
確認を頼まれると、つい色や写真、文字の大きさに目が行きます。もちろんそれも大切ですが、先に見てほしいのは次の3つです。
① 電話番号・メールアドレス・住所
数字が1つ違うだけで、問い合わせは届きません。デザインのきれいさは公開後でも整えられますが、連絡先の間違いは、気づくまでのあいだ機会を失い続けます。名刺や会社の資料と1文字ずつ見比べてください。
② ボタンやリンクの行き先
「お問い合わせはこちら」「申し込む」などのボタンを、実際に押してみてください。正しいページに飛ぶか、予約サービスや外部のフォームなら正しい画面が開くかを確かめます。
③ フォームの送信
問い合わせフォームがあるなら、自分で1回送ってみるのがいちばん確実です。送ったあとの画面が出るか、通知のメールが届くか、届いた先は正しいアドレスか。制作会社がテストしていることも多いですが、受け取る側のメールボックスで確かめられるのは依頼した方だけです。
次に見るのは「中身が正しいか」
届くことを確かめたら、次は書かれている内容です。
- 料金、営業時間、定休日などの数字や日付
- サービス名・商品名の表記(社内の正式な書き方と同じか)
- お客様の声や実績に、載せてよい許可をもらっているか
- 古い情報が残っていないか(以前のキャンペーン、終わったサービスなど)
ここで一つ、制作者側の話をさせてください。
これまで100件以上の制作に関わってきましたが、デザインが決まった時点では、文章や写真はまだ「仮」のことがよくあります。仮の文章と写真で作り進めて、途中で本物に差し替える。本物の文章は量が違うので、デザインどおりに収まらず、レイアウトの調整が必要になることもあります。
つまり、テストサイトに入っている文章が、すべて差し替え済みの「本物」とは限りません。「この文章、仮のままでは?」と思ったら、遠慮なく聞いてください。原稿がまだそろっていない場合の伝え方は、原稿や写真が間に合わないときの伝え方にまとめています。
スマホでも、別の端末でも見る
テストサイトは、パソコンで開いて終わりにしないでください。お客様の多くはスマホで見ます。
制作の現場では、Safariだけで表示が崩れることや、AndroidのChromeだけで表示が崩れたこともありました。作った人の環境では問題がなくても、ほかの端末で見ると崩れていることがある、ということです。
できれば、次のように見る端末を分けてみてください。
- 自分のスマホ(iPhoneならSafari)
- 家族や社員のスマホ(自分と違う機種)
- パソコン(ふだん使っているブラウザ)
「このスマホで見たら、ここが重なっていました」と機種名を添えて伝えてもらえると、制作者は原因を探しやすくなります。
社内で確認する人と、締め切りを決める
確認する人が複数いるときは、誰が見て、誰が最後に決めるかを先に決めておきましょう。
担当者がOKを出したあとで、別の方から「やっぱりここは変えたい」と声が上がると、直したところをもう一度直すことになります。良かれと思っての意見でも、公開日が近いほど調整の時間は取りにくくなります。
もう一つは、確認の締め切りです。「いつまでに返事をするか」が決まっていないと、確認が後回しになり、そのぶん公開日もずれていきます。制作会社から期限を言われていなければ、こちらから「〇日までにお返事します」と伝えておくと、お互いに予定を立てやすくなります。
社内で意見がまとまらないときの進め方は、制作を止めない決め方で詳しく書いています。
修正をお願いするときの例文
直してほしいところが見つかったら、「どのページの・どこを・どうしたいか」をセットで伝えます。気づいたものから1件ずつ送るより、まとめて1回で送るほうが、行き違いが起きにくくなります。
〇〇様 テストサイトのご案内ありがとうございます。 確認しましたので、修正をお願いしたい点をまとめてお送りします。 【トップページ】 1. ファーストビューの電話番号 現在:03-1234-5678 正しくは:03-1234-5687 2. 「料金」の見出しの下の説明文 「税込」を「税別」に変更してください。 【お問い合わせページ】 3. 送信後の画面に出る文章 「2営業日以内」を「3営業日以内」にしてください。 【スマホで見たとき(iPhone/Safari)】 4. 「サービス一覧」の画像と文字が重なって見えます。 スクリーンショットを添付します。 上記以外は問題ありませんでした。 ご対応のめどを教えていただけると助かります。 よろしくお願いいたします。
例文のポイントは3つです。
- 番号を振る:やり取りのなかで「3番は直りました」と言えるので、話が早くなります。
- 今の状態と、直したい状態を並べる:「ここを変えて」だけだと、どう変えるかで迷わせてしまいます。
- 「上記以外は問題ありません」と書く:見ていない所があるのか、全部見てOKなのかが、相手に伝わります。
「なんとなくイメージと違う」のような、言葉にしにくい修正の伝え方は、デザイン修正の伝え方と例文も参考にしてください。
問題がなかったときの返事の例文
確認してOKだったときも、どこまで見たのかを書いておくと安心です。
〇〇様 テストサイトを確認しました。 パソコンとスマホ(iPhone/Android)で全ページを見て、 電話番号・メールアドレス・各ボタンのリンク先、 お問い合わせフォームの送信と通知メールの受信も確認しました。 この内容で公開をお願いします。 公開の日時が決まりましたら、お知らせいただけますか。 よろしくお願いいたします。
「確認しました、OKです」だけでも伝わりますが、どこまで見たかが分かれば、制作者の側も最後のチェックに集中できます。
公開したら、もう一度だけ見る
公開されたら、テストサイトではなく、公開されたほうのサイトでもう一度確かめてください。
ある案件では、相手側で取り込んでもらった変更のうち1件が、公開用とは別の場所に入っていて、公開サイトに反映されていなかったことがありました。確認して報告し、取り込み直してもらって反映。公開サイトで動作を確かめました。テストサイトで直っていても、公開サイトでも直っているとは限らない、ということです。
公開した日は、少なくとも次の3つを見てみてください。
- 電話番号とボタンのリンク先
- フォームの送信と通知メール
- 自分のスマホでの見え方
公開後に数字を見ながら直していく方法は、LPは公開してからが本番で紹介しています。
まとめ
- 公開前の確認は、間違いを直せるいちばん安全な時間
- 最初に見るのは「届くかどうか」(連絡先・ボタン・フォーム)
- 次に見るのは中身。仮の文章が残っていないか聞いてよい
- スマホでも、別の機種でも見る
- 修正は番号を振って、まとめて1回で
- 公開したら、公開サイトでもう一度確かめる
確認は、制作者に任せきりにも、依頼した方だけの仕事にもしないほうがうまくいきます。お互いに見る場所を分けると、見落としが減ります。
公開前の確認や、制作の進め方で気になることがあれば、無料相談からお気軽にどうぞ。