何社かに相談して、1社に決めた。では、選ばなかった相手にどう伝えるか——ここで手が止まる方は少なくありません。
「断るのは気まずい」「わざわざ連絡しなくてもいいのでは」。そう思って、そのまま連絡を絶ってしまうケースはよくあります。
制作者側から見ると、これは少しもったいない終わり方です。断り方のコツを整理します。
連絡がないほうが、実は困る
まず知っておいていただきたいのは、制作者は断られること自体には慣れているということです。相見積もりは普通のことで、選ばれないこともあります。
困るのは返事がないまま止まることです。
- この案件はまだ動いているのか、終わったのか分からない
- 社内で確認中なのかもしれないので、催促しづらい
- 他の仕事の予定を入れていいのかどうか判断できない
断られたほうが、次に進めます。ひと言あるだけで、相手はすっきり切り替えられます。
理由は、詳しく言わなくていい
断るときに悩むのが「理由をどう説明するか」ですが、詳しく伝える義務はありません。
- 「社内で検討した結果、今回は他社にお願いすることになりました」
- 「今回は見送ることにしました」
これで十分です。金額がいくら違ったか、どこに決めたかまで伝える必要はありません。
ただし、差し支えなければひと言添えると喜ばれます。「予算の都合で」「納期の関係で」——この程度でも、制作者にとっては次に活かせる情報になります。
嘘の理由は使わない
気まずさから、つい事実と違う理由を言ってしまうことがあります。
- 実際は他社に決めたのに「今回は見送ります」と言う
- 予算ではないのに「予算が合わなくて」と言う
後々の関係を考えると、避けたほうが無難です。たとえば「見送ります」と伝えたのに、数か月後にサイトが公開されていれば、相手には分かります。悪気がなかったとしても、印象は残ります。
言いたくないことは言わなければいいだけで、事実と違うことを言う必要はありません。
そのまま使えるメールの例文
実際の文面にすると、次のような形です。
件名:LP制作のご相談について 〇〇様 先日はご相談のお時間をいただき、 ありがとうございました。 社内で検討いたしました結果、 今回は他社にお願いすることとなりました。 ご提案やお見積りまで対応いただいたにも関わらず、 このようなご連絡となり申し訳ございません。 また機会がありましたら、 ぜひご相談させてください。 よろしくお願いいたします。
ポイントは3つです。
- 時間を割いてもらったことへのお礼を入れる
- 結論を早めに書く(読む側が楽です)
- 長く書きすぎない(言い訳が増えるほど、かえって気まずくなります)
見積書や提案書を作ってもらった場合は、その手間にひと言触れると、より丁寧になります。
「保留」なら、そう伝える
まだ決めていない、という場合もあります。
- 社内の承認がまだ下りていない
- 予算の確保が来期になる
- 他の優先事項が入って止まっている
こうしたときは、止まっていることをそのまま伝えて構いません。「〇月頃に改めてご相談させてください」と時期を添えると、相手も予定を立てられます。
制作者にとっていちばん扱いづらいのは、状況が分からない案件です。決まっていないことを伝えるだけでも、十分に親切です。
断ったあとも、関係は続く
丁寧に断った相手とは、あとでまた話せます。実際にこういうことは起こります。
- 依頼した会社と合わず、次の機会に声をかける
- 別の案件(別ブランド、知人の紹介)で相談する
- 数年後、作り直しのタイミングで戻ってくる
Web制作は、一度きりで終わらない付き合いになることが多い仕事です。断り方ひとつで、その後の選択肢が変わります。
逆に、連絡を絶ってしまうと、次に相談しづらくなるのは自分のほうです。
相談の段階で断りやすくしておく
そもそも、最初の相談のときに「まだ検討段階です」と伝えておくと、後の断りが楽になります。
- 「他社さんにも相談しています」
- 「まだ決めていない段階でのご相談です」
こう伝えておけば、選ばれなかったときも自然です。誠実な制作者なら、比較検討されるのは当然と考えています(初回相談で話すこと)。
なお、金額が理由で迷っているなら、断る前に相談する道もあります(見積もりが予算より高かったとき)。範囲を調整すれば収まることもあるので、断ると決める前に一度話してみる価値はあります。
まとめ
他社に決めたときは、ひと言でいいので連絡しましょう。理由は詳しく言わなくて構いませんが、事実と違うことは言わない。これだけで十分です。
制作者は断られること自体には慣れています。困るのは返事がないまま止まることです。丁寧に終わらせておけば、次の機会にまた相談できます。
Sea Soundでも、相見積もりや比較検討は歓迎しています。決まっていない段階でのご相談も、無料相談からお気軽にどうぞ。