制作会社から「では、素材をお送りください」と言われた。原稿、写真、ロゴ……。何を、どんな形で、どうやって送ればいいのか、意外と迷うものです。
とりあえず手元にあるものをまとめて送ったら、あとから「この写真はどこに使いますか?」「ロゴのデータは別の形式でありますか?」と何度も確認が来て、やり取りが長引いてしまう。よくある話です。
素材の渡し方は、ちょっとしたコツで制作のスピードが変わります。この記事では、そろえておきたい素材と、送るときに添えたい一言、そのまま使えるメールの例文を紹介します。
素材は「全部そろってから」でなくていい
最初にお伝えしたいのは、素材が全部そろうまで待たなくていいということです。
これまで100件以上の制作に関わってきた中で、デザインが決まった時点では仮の画像・仮のテキストで進めて、実装の段階になってから写真や原稿が届く、というのはよくありました。むしろ、その方が多いくらいです。
ただ、ひとつ注意があります。仮のテキストで組んだあとに本物の原稿が届くと、文字の量が違うので、デザインどおりに収まらず、レイアウトの調整が必要になることがあります。
ですから、「全部そろってから」よりも、そろったものから送り、まだのものは「いつ頃になるか」を伝えるのがいちばん進めやすい形です。遅れそうなときの伝え方は、原稿や写真が間に合わないときの例文も参考にしてください。
そろえておきたい素材のチェックリスト
案件によって違いますが、LPやホームページでよく必要になるのは次のようなものです。
- 原稿(文章):ページごとの見出しや本文、会社概要、料金、よくある質問など
- 写真:お店・商品・スタッフ・作業風景など
- ロゴ:会社やお店のロゴマーク
- ファビコン:ブラウザのタブに出る小さなアイコン(ロゴから作ることも多い)
- ボタンのリンク先:申込フォーム、予約ページ、SNSなどのURL
- 連絡先:電話番号、メールアドレス、住所、営業時間
- 参考にしたいサイト:あれば、URLと「どこが好きか」
見落としやすいのが、ボタンのリンク先です。ある案件で、申込ボタンのリンク先(申込フォームのURL)が素材に入っておらず、確認したところ「届くのは後になるので、別の箇所から先に進めてください」となったことがありました。こうした「行き先」も素材のうちだと考えて、決まっていなければ「未定」と伝えておくと、制作する側も段取りを組みやすくなります。
準備の全体像は、依頼する前に準備しておくと良いものにもまとめています。
形式で気をつけたいこと
素材は「中身」だけでなく、「形」も大事です。
原稿は、文字をコピーできる形で
原稿は、WordやGoogleドキュメント、メール本文など、文字をそのままコピーできる形で送ってもらえると助かります。紙をスマホで撮った写真やPDFの画像だと、制作する側が打ち直すことになり、打ち間違いの心配も出てきます。
写真は、元のサイズのまま
写真は、できるだけ撮ったときのままのデータで送ってください。メッセージアプリなどで送ると、自動で小さく圧縮されて画質が落ちることがあります。ファイル便やクラウドの共有フォルダを使うのがおすすめです。写真選びのコツは写真・素材選びの記事もどうぞ。
ロゴは、元のデータで
ロゴは、画面を切り取った画像ではなく、作ったときの元データ(AIやSVGなどの形式)があればそれを送ってください。元データがあると、大きくしてもぼやけず、色の調整もしやすくなります。どこにあるか分からなければ、ロゴを作った会社やデザイナーに聞いてみましょう。
ファビコンは、背景の色にも注意
ある案件で、いただいたファビコンが濃い紺色の文字で、背景が透明でした。これだと、ブラウザをダークモード(画面全体が暗い色の表示)にしているとき、タブの上で見えにくくなってしまいます。そこで、別の色か、背景色のついたものを作り直していただけるようお願いし、別の色のものを用意していただけました。
ロゴやファビコンを用意するときは、白い背景と黒い背景の両方で見えるかを一度確かめておくと安心です。
「どこに使うか」を一言そえる
素材を送るときに、ぜひ添えてほしいのが「どこに使うものか」です。
写真が20枚届いても、どれをトップに使い、どれを会社紹介に使うのかが分からないと、制作する側は確認するか、推測で配置するしかありません。推測で配置すると、あとで「その写真じゃない」となりがちです。
ファイル名を「top_店内.jpg」「about_代表.jpg」のようにしておくか、メールに一覧で書いておくだけで、やり取りがぐっと減ります。
原稿があるページ・ないページを分けておく
ページ数が多いサイトでは、原稿があるページと、まだないページを分けておくのも効果的です。
ある案件で、実装に入る前に受け取った原稿を確認し、「原稿があって、こちらで入力できるページ」と「原稿がないページ(4ページ)」を一覧にして、どちらが入力するかを確認しました。その結果、原稿のないページは空のページだけ用意しておき、お客様側で入力していただくことになりました。
最初にこの線引きをしておくと、「このページは誰が書くんだっけ?」という行き違いを防げます。
そのまま使える送付メールの例文
例文1:素材がそろったとき
件名:【〇〇サイト】素材のご送付 〇〇様 お世話になっております。△△の□□です。 サイト制作の素材をお送りします。 下記の共有フォルダに入れましたので、ご確認ください。 (共有フォルダのURL) ■入っているもの 1. 原稿(Wordファイル):トップ、サービス紹介、会社概要 2. 写真 12枚:ファイル名の先頭に、使いたいページを書いています 3. ロゴ:AIファイルとPNGファイル ■リンク先 ・申込ボタン:(申込フォームのURL) 足りないものや、形式が合わないものがあれば教えてください。 よろしくお願いいたします。
例文2:一部がまだのとき
件名:【〇〇サイト】素材のご送付(一部) 〇〇様 お世話になっております。△△の□□です。 そろった分の素材を先にお送りします。 ■今回お送りするもの 1. 原稿:トップ、サービス紹介 2. 写真 8枚(共有フォルダに入れています) ■まだのもの ・会社概要の原稿:〇月〇日ごろお送りします ・スタッフの写真:撮影の日程が決まり次第ご連絡します ・予約ボタンのリンク先:まだ未定です まだのものは、仮の文章・画像で進めていただいて構いません。 よろしくお願いいたします。
例文のポイント
- 何が入っているかを番号つきで並べる。受け取った側が確認しやすくなります
- まだのものも書く。「いつ頃」と分かるだけで、制作する側は順番を組み替えられます
- 仮で進めてよいかを伝える。ただし、本物の原稿が届いたときに文字の量でレイアウトの調整が入ることがある点は、頭に入れておいてください
まとめ
- 素材は全部そろうまで待たず、そろったものから送る
- ボタンのリンク先も「素材のうち」。未定なら未定と伝える
- 原稿は文字をコピーできる形、写真は元のサイズ、ロゴは元データで
- ファビコンやロゴは、暗い背景でも見えるか確かめる
- 「どこに使うか」を一言そえ、原稿があるページ・ないページを分けておく
素材の準備は、制作の中でいちばん地味で、いちばん時間がかかるところかもしれません。何を用意すればいいか分からない段階でも大丈夫です。Sea Soundでは、必要な素材の一覧づくりからお手伝いしています。お気軽に無料相談からご連絡ください。